トラックのマーカー・テールランプは車検に通る?色・明るさ・取り付けの決まり
この記事のポイント
- 長さ6mを超えるトラックには、側面のサイドマーカー(側方灯)か反射器が必要です。色は橙色が基本です。
- 装飾用のマーカーは「後ろ向きの赤・橙・白」「点滅」「300cdを超える明るさ」が車検に通らない代表例です。
- テールランプは尾灯・制動灯が赤、後退灯が白、方向指示器が橙。交換するなら車検対応品を選びましょう。
トラックのマーカーランプやテールランプは、夜間に車の大きさや動きを周りに知らせる大切な部品です。一方で、ドレスアップのために付けたマーカーが原因で車検に通らなかった、という話もよく聞きます。この記事では、道路運送車両の保安基準と、その細かい内容を定めた国の告示(使用中の車に適用される部分)をもとに、マーカーとテールランプの決まりをわかりやすくまとめました。
サイドマーカー(側方灯)の決まり
長さが6mを超える普通自動車などには、車の両側面に「側方灯」または「側方反射器」を付けることが決められています。夜間に横から見たとき、車の長さがわかるようにするためです。
| 項目 | 決まり |
|---|---|
| 色 | 橙色。ただし後ろの方の側方灯で、尾灯や制動灯、後部反射器などと一体になっているものは赤色でもよい(赤色のものは前を照らさないこと) |
| 高さ | 光る部分の上の端が地面から2.1m以下、下の端が0.25m以上 |
| 間隔(長さ6m超の車) | 光る部分どうしの間隔は3m以内。いちばん前のものは車の前の端から3m以内(セミトレーラーは4m以内)、いちばん後ろのものは後ろの端から1m以内 |
| 点滅 | 方向指示器と兼ねるもの、または非常点滅表示灯(ハザード)と一緒に点滅させる場合に限られる |
サイドマーカーが切れていたり、レンズが割れて色が変わって見えたりすると、車検で指摘されることがあります。数が多い部品なので、点検のときにまとめて確認しましょう。
装飾用マーカーで車検に通らない例
デコレーション用のマーカーやアンドンなど、決められた灯火以外の「その他の灯火」にも決まりがあります。おもなものは次のとおりです。
| 通らない例 | 理由 |
|---|---|
| 後ろ向きの赤色のマーカー | 後ろに向けた赤色の灯火は、尾灯・制動灯・側方灯など決められたもの以外は認められていない |
| 後ろ向きの橙色のマーカー(高さ2.5m以下) | 光る部分の上の端が地面から2.5m以下の、後ろ向きの橙色の灯火は、方向指示器や側方灯など決められたもの以外は認められていない |
| 後ろ向きの白色のマーカー | 後ろ向きの白色の灯火は、後退灯や番号灯など決められたもの以外は認められていない |
| 点滅する・明るさが変わるマーカー | 点滅する灯火や、明るさが増えたり減ったりする灯火は、方向指示器など決められたもの以外は認められていない |
| 明るすぎるマーカー | 決められた灯火以外は、光度が300cd(カンデラ)以下でなければならない |
| まぶしい・紛らわしい位置のマーカー | ほかの車の運転のじゃまになる灯火は認められていない |
実際に、車両運搬車の装飾用マーカーの橙色の光が後ろから見えて基準に合わないおそれがあるとして、メーカーがリコール(黄色のマーカーへの交換)を届け出た例もあります。
青いマーカーについて: 細目告示には、前面ガラスの上の方の青紫色の灯火を禁じる決まりや、点滅する灯火を禁じる決まりはありますが、青色の灯火そのものを名指しで禁じる決まりは見当たりません。ただし、明るさや取り付け方で判断が分かれることがあるため、車検の前に整備工場や検査場に確認するのがおすすめです。
車検で指摘された部品、間に合わせます
指摘された箇所と車検の予定日を教えてください。車検証の写真があれば、合う部品をすぐにお調べします。
テールランプの色と明るさの決まり
トラックの後ろのランプ(リアコンビネーションランプ)には、いくつもの灯火がまとまっています。それぞれ色が決められています。
| 灯火 | 色 | おもな決まり |
|---|---|---|
| 尾灯(テールランプ) | 赤 | 夜間に後ろ300mの距離から点いているのが確認できること |
| 制動灯(ブレーキランプ) | 赤 | 尾灯と兼ねる場合、ブレーキを踏んだときの明るさが尾灯の5倍以上 |
| 後退灯(バックランプ) | 白 | — |
| 方向指示器(ウインカー) | 橙 | 1分間に60回以上120回以下の一定の間隔で点滅 |
| 後部反射器(リフレクター) | 赤(反射光) | — |
LEDのテールランプに替えるときの注意
LEDのテールランプは長持ちで見やすく人気ですが、交換するときは次の点に気をつけましょう。
- 色と明るさが基準に合っているか。尾灯とブレーキランプを1つの光で兼ねるタイプは、ブレーキを踏んだときに尾灯の5倍以上の明るさが必要です。差が小さいものは基準に合いません。
- 純正と同じ構造・同じ位置か、国の認定を受けた装置か。これらは基準に合うものとして扱われます。国連の基準にもとづいて認定された装置にも、同じように扱われる仕組みがあります。
- 取り付け位置が変わらないか。形が違うランプに替えると、高さや間隔が変わることがあります。
迷ったら「車検対応」と明記された品や、認定を受けた品を選ぶのが安心です。
大型後部反射器とリアバンパーの刻印
大型後部反射器
車両総重量が7t以上のトラックには、後ろに「大型後部反射器」を付けることが決められています。黄色と赤色の斜めのしま模様の板です。数は1個・2個・4個のいずれかで、下の端が地面から0.25m以上、上の端が1.5m以下の位置に付けます。汚れや色あせ、割れがあると反射が弱くなるので、点検しておきましょう。
リアバンパー(突入防止装置)の刻印
トラックの後ろの低い位置にあるリアバンパーは、追突した乗用車がトラックの下にもぐり込むのを防ぐ「突入防止装置」です。下の端は、荷物を積んでいない状態で地面から原則450mm以下と決められています。
この装置には、国が認める識別記号(刻印)が付いたものがあり、基準に合うことを示しています。過去には、交換用のリアバンパーの部品に識別記号の刻印が無く、基準に合うか確認できないとしてリコールになった例もあります。リアバンパーを交換するときは、識別記号のある適合品を選びましょう。
車検の前のチェックリスト
- サイドマーカーがすべて点くか、レンズの割れや色あせはないか
- 後ろ向きに赤・橙・白の装飾用マーカーを付けていないか
- 点滅する・明るさが変わるマーカーを付けていないか
- 尾灯・ブレーキランプ・ウインカー・バックランプがすべて正しい色で点くか
- LEDに替えたランプは、車検対応品・認定品か
- 大型後部反射器の汚れ・割れ、リアバンパーの曲がりや刻印はどうか
車検で灯火類を指摘された場合も、車検証の写真と指摘された箇所がわかれば、合う部品をお調べできます。車検の予定日が決まっていれば、あわせてお知らせください。
参考にした資料
- 道路運送車両の保安基準(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800067
- 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(国土交通省)第204条 側方灯 https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S204.pdf ・第206条 尾灯 ・第210条 後部反射器 ・第211条 大型後部反射器 https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S211.pdf ・第212条 制動灯 ・第214条 後退灯 ・第215条 方向指示器 ・第218条 その他の灯火等の制限 https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S218.pdf ・第180条 突入防止装置 https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S180.pdf
- リコールの届出(国土交通省): 装飾用マーカー https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/recallpdf/1150380.pdf ・リヤバンパステーの識別記号 https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001348180.pdf
よくある質問
- Q. 後ろ向きに赤やオレンジのマーカーを付けても車検に通りますか?
- A. 後ろに向けた赤色の灯火と、高さ2.5m以下の橙色の灯火は、尾灯や側方灯など決められたもの以外は認められていません。装飾用として後ろ向きに付けるのは避けましょう。
- Q. 青いマーカーは車検に通りますか?
- A. 保安基準の細目には、前面ガラスの上の方の青紫色の灯火や点滅する灯火を禁じる決まりはありますが、青色そのものを名指しで禁じる決まりはありません。ただ、明るさや取り付け方によって判断が分かれることがあるため、車検の前に整備工場や検査場に確認するのが安心です。
- Q. テールランプをLEDに替えても大丈夫ですか?
- A. 色や明るさ、取り付け位置が基準に合っていれば使えます。純正と同じ構造・同じ位置のものや、国の認定を受けた装置は基準に合うものとして扱われます。認定品や車検対応と明記された品を選ぶと安心です。
- Q. リアバンパーの刻印とは何ですか?
- A. 追突した車がもぐり込むのを防ぐ「突入防止装置(リアバンパー)」には、基準に合うことを示す識別記号が付いたものがあります。交換するときは、識別記号のある適合品を選んでください。刻印が無いと基準に合うか確認できず、問題になることがあります。
車検で指摘された部品、間に合わせます
指摘された箇所と車検の予定日を教えてください。車検証の写真があれば、合う部品をすぐにお調べします。